放射線技師の実習はきつい?6年目の技師が実体験から解説します

放射線技師の資格を取得するために、避けて通れない実習

大前提、診療放射線技師になるためには、病院に行って実習を終える必要があります。

でも、実習と言われても正直イマイチピンと来ませんよね。

  • 実習って何をやるところなの?
  • そもそも実習ってきつい?
  • 普段の授業よりラクそう

実習を受ける学生は、ほとんどの方が実習自体が初めての体験となる場合がほとんどですよね。

そこでこの記事では、様々な疑問を解消すべく、現場で放射線技師として6年目の私が当時の実体験を踏まえつつ、実習のコトについて詳しく触れていきます。

筆者プロフィール
  • 6年目の診療放射線技師
  • スタッフ300人規模の病院で勤務
  • 脳血管疾患の輪番病院で勤務
かいり

実習のきつさや楽しさは、正直運ゲー要素が大きいです。

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放射線技師の実習内容

まずは、放射線技師の実習では一体どんなことをするのか、確認しておきましょう。

箇条書きでまとめると、以下の通りです。

実習で主にやること
  • 先輩技師の業務を見学
  • 患者さんの介助や移乗
  • 簡単な検査を実際に行う
  • 実習レポートの記入など

これは実習で行く病院によって全然違ってくるのですが、基本的には大きな病院ほど見学がメインになるでしょう。

やはり、大きな病院ほど業務が体系化されているというか、あまり実習生の指導に時間を割くことが難しかったりします。

反対に小さな規模の病院の方が、先輩技師の自由度も高く、わりと色々な検査に携わることができますね。

実際の患者さんに対して、検査を行う機会をもらえることも少なくありません。

私の学校では、その日に見て学んだことをレポートに記録し、翌日先輩技師にレポートを見てもらいつつ、コメントをいただくような流れでした。

かいり

病院によって、実習の雰囲気や流れはかなり変わってきます。

放射線技師の実習はきついのか?

結論、「実習先によってきつさは大きく変わる」ということが言えます。

これは、実習先の病院によって指導の厳しさや方針が変わるため、学校側ではどうしようもできないからですね。

また、実習のきつさと言っても、正直肉体的なきつさは少ない傾向にあります。

実習と言えど、基本的には先輩技師の業務を見学することがメインですからね。

問題は、「どんな先輩技師に当たるか分からない」ことでして、先輩技師によって実習のきつさは大きく変わると言っても過言ではありません。

態度の悪い・性格の曲がった先輩技師に当たる可能性もゼロでは無いのです。

ですので、最終的に運ゲーとなる可能性非常に高いと言えます。

以降では、私が実際に体験した2つの病院についてまとめていきます。

私の実習体験談【A病院】

私が最初に訪れた病院です。

A病院の情報
  • 先輩技師は3人
  • 田舎にある病院
  • 一般撮影、CT、MRI、透視がメイン
  • 午後の仕事は大体暇な時間が多い

A病院の一番大変だったことは、「精神的なきつさ」でした。

なぜかと言うと、1人の先輩技師が異常に私に対して当たりが強く、毎日パワハラに近い態度で接されたのです。

「自分、技師向いてないから辞めた方がいいよ」

「今日、お前と話したくないから質問なしで」

といった感じで、

国家試験を控えた生徒にそんな言葉使う???

と、ひどく落ち込んだ記憶があります。

ですが、他の2名の先輩技師は非常に優しく、それ以外はむしろ楽しい実習でした。

ですので、「実習のきつさは運ゲー」ということを、私自身が痛感した部分でもあります。

A病院では、3週間ほど実習を受けましたが、昼以降は割と暇になることが多かったです。

午前中に、健康診断で健常者のレントゲンを撮るのですが、後半では自分1人で検査を任せてもらえるくらいに。

当時は実習生も私だけだったので、実際に体験させてもらえることはありがたかったですね。

CT・MRI・透視については、精密機械で操作も難しいことから、できて患者さんの移乗くらいでした。

基本的に見学と、合間に質疑応答できるくらいだったので、とても眠かったことを覚えています。

しかし、やはり怖い先輩技師の存在がかなり私の中でのトラウマになり、総合的に良い思い出は少なかった実習と言えますね...

私の実習体験談【B病院】

A病院を体験したのち、次に訪れたのがB病院でした。

B病院の情報
  • 先輩技師は20人ほど
  • 都会にある大病院
  • 技師が扱えるほぼ全ての装置がある

A病院と比べるとかなり規模の大きな病院で、学校で習うような装置は全て網羅されている場所でした。

B病院で一番きつかったことは「肉体的なきつさ」です。

とにかく先輩技師の業務の見学が続いたのですが、座る場所が無く常に立ちっぱなしでした。

これが本当にきつくて、メモを取りながらひたすら3時間以上立ったままの時間を過ごすのは、とにかく苦痛だったことを覚えています。

大きな病院だと、検査も朝から夕方までビッシリ入っていますし、休めるのはお昼の休憩くらいです。

その中でも、一番きついのは現場の先輩技師の方々なのですが、ひたすら動きっぱなしでスゴいなと、当時感動してました。

それくらい、A病院とB病院では働き方に差があったというわけです。

対して、精神的なきつさは全くなく、むしろ歳の近い先輩技師と雑談で盛り上がったりもしました。

若い先輩技師が多かったのも精神的にラクだった部分で、終業までに業務が終わると、

「実習レポート先にやってていいよ!家でやるの面倒じゃない?」

といった感じで、かなりフランクに実習を進めることができました。

2つの病院を経て感じたことは、やはり「精神的なきつさ」の方が明らかに辛かったということですね。

実習がきつすぎる時は先生に相談が吉

精神的な実習のきつさは、正直選びようがありません。

実際、人間関係に依るところがほとんどですからね。

どんなに前評判の良い病院への実習先が決まったとしても、働いている人は毎年変わる可能性があるため、注意が必要です。

もし、

しばいぬ

実習が耐えられないほどつらい...

そういった時は、思い切って学校の先生に相談してみましょう。

肉体的なきつさは仕方ない部分もありますが、精神的なきつさは我慢しすぎると心を病んでしまう可能性が高いです。

状況を詳しく先生に説明し、できれば別の病院に変更したいと希望してみましょう。

実際に私の学校でも、精神的なきつさが原因で実習先を急遽変更した学生もいました。

つらさを我慢して得られるものは何もありません。

実習で精神的なきつさを強く感じた時は、先生に相談することを頭に入れておいてくださいね。

放射線技師の実習はきつい?6年目の技師が当時の実体験から解説します:まとめ

今回は、放射線技師の実習のきつさについて、実体験を交えて解説しました。

実習は、正直運ゲーになることが多いです。

一生の記憶に残るような、素晴らしい先輩技師に会える可能性もありますし、そのまま気に入られて就職できたケースも全然あります。

しかし、反対に辛い体験となり得る可能性があるのも事実。

もし実習で耐えられないきつさを感じた時は、我慢せずに学校の先生に相談することをおすすめします。

私もお話を聞くことはできますので、何かあった時は「お問い合わせ」のページからお気軽に相談してくださいね。

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