しばいぬ放射線技師の実習ってきついの?何をするのか全然わからなくて不安なんだけど...
こういったお悩みを解決します。
私も専門学校時代、実習前はめちゃくちゃ不安でした。何を準備すればいいかもわからないし、怖い先輩に当たったらどうしよう...って、ずっとソワソワしてた記憶があります。
でも、結論から言うと実習は「準備」と「心構え」さえしておけば、ちゃんと乗り越えられます。
この記事を読んでわかること
- 放射線技師の実習で具体的に何をするか
- 実習のきつさのリアル(精神的・肉体的)
- 実習レポートを効率よく書くコツ
- 実習前にやっておくべき準備
- つらい時の対処法
この記事の信頼性
- 3年制専門学校卒(商業高校→医療専門学校の非理系ルート)
- 現役11年目の診療放射線技師
- 約300人規模の病院で勤務
- 自身も2つの病院で実習を経験



実習を受ける側の立場にもなった今、当時の経験も踏まえて正直に解説しますね!
放射線技師の実習とは?内容・期間・スケジュール
実習の主な内容【見学がメイン】
まず、放射線技師の実習で何をするのか確認しておきましょう。
- 先輩技師の業務見学(一般撮影・CT・MRI・透視・核医学・放射線治療など)
- 患者さんの介助・移乗のサポート
- 簡単な検査の実施(病院の規模や方針による)
- 実習レポートの記入
実習の約80%は見学です。放射線を扱う資格がまだないため、できることは限られます。
※筆者の経験に基づく目安です。養成校や実習先により異なります
「実習」と聞くと、自分でバリバリ検査をやるイメージがあるかもしれません。でも実際は、先輩技師の横に立って検査の流れを学ぶ時間がほとんどなんですよね。
もちろん、病院の規模によっては実際の検査に携われることもあります。この点は後ほど詳しくお伝えしますね。
実習期間はどのくらい?
実習期間は、通っている学校の種類によって異なります。
| 学校の種類 | 実習時期 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 3年制専門学校 | 2〜3年次 | 計5〜10週間程度 |
| 4年制大学 | 2年次+4年次 | 各5週間前後に分けて実施 |
2022年入学生から新カリキュラムが適用され、臨床実習は10単位以上が必須になりました。実習の重要度はさらに上がっています。
(出典:厚生労働省 診療放射線技師養成所指導ガイドライン)
1日のスケジュール例
「実習って1日どう過ごすの?」という方のために、一般的なスケジュールをまとめました。
8:00〜8:30 出勤・朝礼
病院に到着したら、実習担当の先輩技師に挨拶。その日の予定を確認します。
午前 各モダリティの見学・体験
一般撮影やCTなど、割り当てられたモダリティを見学。メモを取りながら学びます。
12:00〜13:00 昼休憩
お昼は病院の食堂やスタッフルームで。午前中にわからなかった点を整理する時間にも使えます。
午後 見学の続き or レポート作成
午前の続きの見学か、レポートを書く時間に充てます。病院によってはかなり余裕がある場合も。
17:00頃 終了
その日の実習終了。先輩技師にお礼の挨拶をして帰宅します。
放射線技師の仕事内容や資格取得までの流れが気になる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
放射線技師の実習はきつい?【結論:実習先による】
結論から言うと、実習のきつさは実習先の病院によって大きく変わります。
ぶっちゃけ「運ゲー」の要素がかなり大きいんですよね。ただし、きつさの種類を事前に知っておくだけで、心の準備はできるはず。
精神的なきつさ【指導者ガチャが最大の要因】
実習で最もダメージが大きいのは、間違いなく精神的なきつさです。
「自分、技師向いてないから辞めた方がいいよ」
——実際にこんな言葉をかけられた実習生もいます。
もちろん、こういった先輩技師はごく一部。ほとんどの先輩は優しく指導してくれます。ただ、可能性としてはあるということは知っておいてほしいなと。
肉体的なきつさ【立ちっぱなし問題】
肉体面でのきつさも、地味にしんどいポイントです。
- 大病院は検査がびっしり→座る場所がなく、立ちっぱなしが続く
- 朝8時からの早起き生活に慣れていないとキツい
- メモを取りながら長時間の見学→集中力が持たない
ただし、肉体的なきつさは数日で慣れます。精神的なきつさのほうが要注意ですよ。
実習先の規模で全然違う【大病院 vs 小規模病院】
実習先の病院の規模によって、経験できる内容もきつさの種類も変わります。
| 大病院 | 小規模病院 | |
|---|---|---|
| 見学 / 実践 | 見学がほぼ100% | 実際に検査できるチャンスあり |
| 指導体制 | 体系的・マニュアル的 | 先輩の裁量に依存 |
| 肉体的きつさ | 高い(立ちっぱなし) | 比較的ゆるい |
| 精神的きつさ | 人による | 人による |
| 装置の種類 | ほぼ全モダリティ完備 | 基本的な装置が中心 |
放射線技師の仕事のリアルについては、こちらの記事もあわせてどうぞ。
私の実習体験談【2つの病院のリアル】
ここからは、私が実際に体験した2つの病院での実習について、リアルにお伝えします。
A病院(小規模・田舎)— 精神的にきつかった話
- 先輩技師は3人
- 田舎にある小規模病院
- 一般撮影・CT・MRI・透視がメイン
- 午後の業務は比較的落ち着いている
A病院で一番大変だったのは、間違いなく「精神的なきつさ」でした。
先輩技師3人のうち1人が、口調がかなりきつい方でして。質問するたびにピリッとした空気になるので、だんだん萎縮してしまって、聞きたいことも聞けなくなっていきました。実習中ずっとその先輩の顔色をうかがっていた記憶があります。
ただ、他の2名の先輩技師は非常に優しくて、それ以外はむしろ楽しい実習でした。
CT・MRI・透視は精密機械で操作が難しいので、できて患者さんの移乗くらい。基本的には見学と質疑応答が中心で、正直眠くなることも多かったです(笑)
しかし、やはり怖い先輩技師の存在がトラウマになり、総合的に良い思い出は少なかった実習と言えますね...
B病院(大規模・都会)— 肉体的にきつかった話
- 先輩技師は20人ほど
- 都会にある大病院
- 学校で習うほぼ全てのモダリティが揃っている
B病院で一番きつかったのは「肉体的なきつさ」です。
とにかく見学が続くのですが、座る場所がなくて常に立ちっぱなし。メモを取りながらひたすら3時間以上立ったままの時間を過ごすのは、正直かなりしんどかったですね。大きな病院だと検査も朝から夕方までびっしり入っているので、休めるのはお昼休憩くらいでした。
一方、精神的なきつさは全くありませんでした。むしろ歳の近い先輩技師と雑談で盛り上がることも。
「実習レポート先にやってていいよ!家でやるの面倒じゃない?」——こんな感じで、かなりフランクに実習を進めることができました。
2つの病院を経験して感じたこと
2つの病院を経験した結論として、「精神的なきつさ」のほうが明らかに辛いです。肉体的なきつさは数日で慣れますが、精神的なダメージは実習が終わった後もしばらく引きずります。実習のきつさは完全に「指導者ガチャ」、つまり運ゲーの要素が大きいのが現実なんですよね。
実習を乗り越える5つのコツ
ここからは、実習を少しでもラクに乗り越えるためのコツを5つ紹介します。11年目の現役技師として「受け入れる側」の目線も含めてお伝えしますね。
①挨拶は全力でやる
「挨拶を制する者は実習を制する」——大げさに聞こえるかもしれませんが、これは本当です。
朝一番の挨拶と、帰りの挨拶。この2つを元気よくやるだけで、先輩技師からの印象は格段に良くなります。受け入れる側としても、挨拶ができる実習生にはもっと教えてあげたいなと思うものなんですよね。
②質問は「まとめて・タイミングを見て」
質問すること自体はとても大事です。ただし、忙しい検査の最中にガンガン質問するのはNG。
質問のコツ
・質問リストを事前にメモしておく
・検査の合間や、手が空いたタイミングを狙う
・「〇〇について教えていただけますか?」と丁寧に聞く
・的外れでもOK!聞く姿勢が大事
③メモは「患者情報を書かない」が鉄則
メモを取ること自体は好印象ですが、患者さんの名前や個人情報は絶対に書かないでください。個人情報保護の観点から、実習先でトラブルになる可能性があります。
メモに書くべきなのは、検査条件・手順・自分なりの気づきです。「この条件でこう撮影するんだ」「患者さんへの声かけはこうするんだ」といった学びを中心に記録しましょう。
④実習レポートは当日中に書く
実習レポートは、後回しにすると本当にしんどくなります。当日中に書く習慣をつけましょう。
やり方はシンプルで、以下の3ステップだけです。
STEP1:実習中にメモを取る
見学中に気づいたこと、教わった検査条件などを箇条書きでOK。
STEP2:帰宅後すぐにメモを文章化する
メモを元に、敬語で文章にまとめるだけ。記憶が新しいうちなら10〜20分で終わります。
STEP3:翌朝に見直して提出
翌朝に軽く読み直して、誤字がないかチェックしたら提出。これで完了です。
⑤解剖学だけは予習しておく
実習前にやっておくべき準備は、正直「解剖学の復習」だけで十分です。
骨の名前、臓器の位置——これがわかるだけで、見学中の理解度が段違いに変わります。先輩技師が説明してくれる内容も頭に入りやすくなりますし、質問も浮かびやすくなるんですよね。
文系から放射線技師を目指している方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
▶ 放射線技師の勉強は難しい?文系出身の技師が正直に語ります
実習がきつすぎる時の対処法
どんなに準備しても、実習先の環境が合わないことはあります。そんな時の対処法を知っておきましょう。
学校の先生に相談する
精神的なきつさは、我慢しすぎると心を壊します。我慢して得られるものは何もありません。
状況を詳しく学校の先生に説明し、必要であれば実習先の変更を希望してみましょう。「実習先を変えるなんて大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、実際にそういった対応は行われています。
同期や先輩学生に話を聞く
1人で抱え込まず、同期と愚痴を共有するだけでも気持ちはかなり楽になりますよ。
実習先を変えてもらうなんて、本当に大丈夫なの...?



実際に私の学校でも変更した学生がいましたよ。心を壊してまで続ける必要はありません。先生に相談することは決して「逃げ」ではないですからね。
【受け入れ側の本音】現役技師が実習生に思うこと
ここからは、11年目の現役技師として「実習生を受け入れる側」の本音をお話しします。実習前にこれを知っておくだけで、過ごし方がグッと変わるはずです。
正直、やる気が見えるだけで印象が全然違う
逆に言うと、無言でぼーっと立っている実習生には、何をどこまで教えていいか判断しづらいんですよね。特別なスキルは求めていません。「学ぼうとしている姿勢」が見えるだけで、こちらも教えたくなるものです。
質問してくれると嬉しい
何も聞いてこない学生より、的外れでもいいから質問してくれる学生のほうが、断然指導しやすいです。
「こんなこと聞いていいのかな...」と遠慮する気持ちはわかります。でも、受け入れ側からすると「質問=興味がある証拠」なんですよ。遠慮せず、どんどん聞いてほしいなと思っています。
実習から就職につながるケースもある
実は、実習で好印象を残した学生に病院側から声がかかるケースは、珍しくありません。実習は「長期の面接」という側面もあるんです。
放射線技師に向いている人の特徴や、技師あるあるに興味がある方はこちらもどうぞ。
▶ 放射線技師あるある15選|現役技師が共感エピソードを紹介
実習先から就職先を考え始める人も多いです。どんな職場があるか見ておくと将来像が描きやすくなります。
放射線技師の実習に関するよくある質問
実習について、知恵袋やSNSでよく見かける質問に回答していきます。
実習中に放射線を浴びることはありますか?
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 被ばく管理 | 実習生も個人線量計を着用して管理されます |
| 被ばく量 | 法令の線量限度内に管理されるため、健康への影響はありません |
| 防護具 | 必要に応じて鉛のプロテクターを着用します |
安全管理は徹底されているので、過度に心配する必要はありませんよ。
実習でやらかした失敗談はありますか?
私の場合、カセッテ(撮影用のプレート)を入れずにそのまま照射してしまったことがあります。つまり、患者さんに無駄な被ばくをさせてしまったんです。頭が真っ白になりましたね…。先輩技師にすぐ報告して、幸い大事には至りませんでしたが、あの時の冷や汗は今でも覚えています。実習中は緊張で手順が飛ぶことがあるので、焦らず一つひとつ確認する癖をつけておくのが本当に大事です。
文系出身でも実習についていけますか?
解剖学の予習さえしておけば、実習中に「文系だからわからない」と感じる場面はほぼありません。むしろ実習は座学と違って「見て学ぶ」ことが中心なので、文系・理系の差は出にくいですよ。
実習先は自分で選べますか?
- 基本的には学校側が実習先を割り振ります
- 希望を出せる学校もありますが、確約ではありません
- 自宅からの通いやすさ等は考慮されることが多いです
- 実習中にどうしても合わない場合は、先生に相談して変更できるケースもあります
実習のレポートは大変ですか?
コツさえ掴めば大丈夫です。上で紹介した「メモ→文章化→翌朝見直し」の3ステップを実践すれば、1日20分程度で終わります。
溜め込むと本当にキツくなるので、「その日のうちに書く」を鉄則にしてくださいね。
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まとめ:放射線技師の実習は「準備」と「心構え」で乗り越えられる
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- 実習のきつさは実習先による(運ゲー要素あり)
- 精神的きつさ > 肉体的きつさ(精神面のダメージに要注意)
- 挨拶・質問・メモの3つを意識すれば大丈夫
- つらい時は我慢せず学校の先生に相談する
- 実習は将来の就職にもつながるチャンス



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放射線技師を目指す方には、こちらの記事もおすすめです。






