放射線技師って何をするの?仕事内容を現場目線で知りたいな。
こういった疑問に答えていきます。
✔︎この記事を読んでわかること
- 放射線技師の仕事内容
- 現場目線での体験談
- 仕事をする時の注意点
そもそも、診療放射線技師って?
世間一般の言葉で言い換えると、「レントゲン写真を撮る人」です。
どうですか?一気に身近に感じられたのではないでしょうか。
皆さんが小学校や中学校などで健康診断を受けた時、レントゲン写真を撮った経験は無いですか?
その放射線技師になるには、指定の専門学校(3年間)もしくは指定の大学(4年間)を卒業する必要があり、さらに国家試験に合格する必要があります。
以下では、放射線技師の仕事内容について深掘りしていきます。
いろいろな装置を扱える分、やりがいが大きい仕事です!
放射線技師の仕事内容
それでは、ひとつずつ解説していきます。
一般撮影【レントゲン】
まずは放射線技師の絶対通る道、レントゲン撮影です。
放射線技師は働き先で仕事内容が大きく変わってきますが、レントゲン撮影に関しては、ほぼ100%携わる仕事になります。
特に、胸部のレントゲン写真は「胸写に始まり胸写に終わる」と言われるほど放射線技師の仕事の中では基本中の基本と言われています。
また、良くあるものが骨折部位の発見です。
例えば手足の撮影などは骨折を疑う際に検査することが多いです。
あっ、ここの骨が折れてる!
ってすぐに発見できると、仕事のやりがいにも繋がりますよ。
医師よりも早く病気を見つけられると、ちょっぴり優越感も出ます!
私が感じるレントゲン撮影のやりがい
私の実感なんですが、慣れないうちって撮影すること自体に精一杯なんですよね。
ちゃんと上手く撮れたかな?この写真で先生から怒られないかな?なんて良く考えました。
そこで試行錯誤してる段階も楽しいんですが、段々慣れてくるとやることは単純化してきます。
しかし患者さんによって体格も全然違うので、もうちょっとこの部分がしっかり見える写真にしたいとか、もっとこうしたら綺麗に取れるんじゃないかな?とか徐々に思考のレベルも上がってきます。
そういう意味でも飽きない仕事だと感じています。
これは、個人的には仕事を行う上でめちゃくちゃ大事なところだと思います。
つまらない仕事は単純にモチベーションが続かないですからね。
CT検査
CTという大型の機械を使って検査をします。
簡単に言うと、レントゲン写真の上位互換。
大型装置をPC画面で操るので、使っていて優越感に浸れます。
あんまり大きな機械を扱う医療職は少ないですからね。
その分緊張感もあって楽しいです。
レントゲン写真は基本的に1枚の写真を撮るんですが、CT検査の場合は何十枚、何百枚の写真を一気に撮ることができます。
その時点でレントゲンよりも診断能力が高さが分かりますね。
検査部位によっては1000枚以上の写真を撮ることもあります!
それならCT検査だけで良いんじゃないの?
ぶっちゃけ、診断能力だけで見るとCTだけで良いです。
しかし、放射線は浴びすぎると単純に体によくありません。
- レントゲン 約0.02〜0.2mSv
- CT 約7.0mSv
- 日常生活で浴びる被ばく量 約2.4mSv
これくらい被ばく量には差があります。
ですので、レントゲン写真の後に何か異常がありそうって時にCT検査で詳しく見る流れが主流です。
私が感じるCT検査のやりがい
機械が好きな人やPC好きな人はやりがいを感じられると思います。
難しそうな画面だな〜と他の医療従事者からまじまじ見られることも多々あります。
ですが、現在は装置側のアシスト機能も豊富なので、特に操作が難しいわけではありません。
撮影者をサポートする機能も豊富なので、技量差が出にくいこともある意味楽な部分ですね。
これは放射線技師の特権ですね。
基本的には撮影した画像を医師に見てもらう流れになるんですが、医師よりも先に画像を見ることができます。
私はその流れで、恐らくここが異常所見として指摘されそうだな〜とか考えて写真を医師に見てもらうんですが、ドンピシャの所見だったらすごく嬉しくなりますね。
そういったところも放射線技師のやりがいだと感じています。
MRI検査
こちらもCTと同じような大型の機械を使って検査します。レントゲン、CTは放射線を使って検査するんですが、こちらはざっくり言うと磁場の力を使って検査をします。
大きな磁石が装置に取り付けられているイメージです(原理はかなり複雑なので割愛)
この原理の違いで、CTとはまた違った写真を撮ることができます。
CT・MRIどちらの検査を行うかはその検査に適した症状や病変によって変わってきます。
私たち放射線技師は医師の指示の元検査を行うので、どちらの検査をするかは医師から指示があるので安心です。
指示の無い検査を行うことは法律に違反します。
しかし、ここで放射線技師として特に気をつける場面があります。
金属類を絶対に検査室に持ち込まないこと
特に気をつけるべきはここです。
普通の磁石とはパワーが格段に上がった磁石を使っているので、単純に金属類を持ち込むと、ものすごい勢いで装置にくっつきます。
想像してみてください。例えばハサミなどを持ち込んでしまった場合を。
このハサミがもし患者さんに当たってしまったら、、、考えたくもありませんね。
実際このような類の医療事故は割と件数多いです。
私の病院でもチェックリストや金属探知機を使って入念にチェックをするなど、日々細心の注意を払って仕事に取り組んでいます。
私が感じるMRI検査のやりがい
これ、あんまり言うと良くないかもですが、MRI検査は単純に時間が長く、20分〜40分ほど検査時間があります。
対して、放射線技師側で行う設定はさほど多くないので、基本的にはPC前に座って患者さんを観察する(待つ)時間が発生します。
すごく悪い言い方をすると、暇な時間ができます。
状態の悪い患者さんならば常に状態を確認することが必須ですが、ほぼ健常者のような患者さんも検査にきます。
私の場合、その時間で次は誰の検査をしようかとか、他に今日は何の業務があったかなとか考える時間に充てています。
医療従事者って、大体バタバタしてるイメージがあるかもしれません。
しかし放射線技師はメリハリがしっかりした職種ですので、検査によってはまったり構えることができるのもやりがいかなと。
長く仕事を続けるにはメリハリは本当に大事。常に忙しいばかりでは心も体も疲れてしまいますからね。
透視検査
私の病院では、食べ物を上手く飲み込めない患者さんに対し、飲み込みテストを行っています。
飲み込みの一連の流れが動画ですぐに分かるため、とても重要な検査です。
他に透視検査で1番身近なものは、バリウムを飲む胃透視検査でしょうか。健診で受けたからも多いのではと思います。
バリウム、、、あまり良い思い出の方は居ないんじゃないでしょうか?笑
私が感じる透視検査のやりがい
やはりリアルタイムで動画が見れるって、単純に面白いです。
放射線技師って基本1人で検査を担当することがほとんどなんですよね。
その中でもチーム医療やってる!って感じられるこの検査は、やりがいがあります。
超音波検査
よくテレビなどでお腹の赤ちゃんを写真で写した画像など見たことないでしょうか?
それが超音波検査(エコー)になります。
患者さんにベッドに横になってもらい、技師がプローブという装置を実際に体に当てながら写真を撮っていきます。
私自身も最近練習を始めたところでして、現在は患者さんの心臓を写真に残す練習をしています。
超音波検査に関しては、中には独立して仕事をされている方もいるので、スキルとして身に付けておくと非常に強い分野になります。単純に収入が上がる可能性があります。
絶賛私も練習中です!一朝一夕に上手くなるものではないので、めっちゃやりがいあります。
私が感じる超音波検査のやりがい
私自身が現在練習しているから言えることなんですが、難易度が他と比べ物にならないくらい高いです。
細かいテクニックやスキルを要求されるので、敷居が高い分技術を身に付けると他の放射線技師に大きな差を付けることができることがやりがいですね。
以上が私が日々行っている業務の大まかな内容ですね。
基本的に中規模レベルの病院まではこの辺りの仕事内容がメインになります。
さらに大きな病院になってくると、核医学検査や放射線治療などの専門性の高い検査を担当できますが、私自身実習で学んだ程度なので、興味のある方は調べてみてください。
放射線技師として働く3つのメリット
- 他の医療職に比べ、肉体労働が限りなく少ない
- 患者さんと接する時間が少ない
- オンコールで収入アップが見込める
それでは、放射線技師で働くメリットについて、私が実際に感じている部分を解説します。
他の医療職に比べ、肉体労働が限りなく少ない
私が実際に仕事をしていて思う最大のメリットです。
医療系の仕事は、看護師・介護士・リハビリ職などをはじめ基本的には肉体労働が伴います。
肉体労働って主にこんなこと
- 患者さんの付き添い
- 患者さんの移乗(車椅子からベッドへの移動など)
- 患者さんの入浴介助(入浴のお手伝い)
- リハビリ業務など
他にもまだまだありますが、とりあえずこんなところ。
放射線技師も上記の業務が全く無いわけではないですが、看護師やリハビリ職の人達に比べると圧倒的に少ないです。
看護師の肉体労働を100%とすると、おそらく放射線技師は20%くらいですかね。
若い方なら肉体労働なんて全然大丈夫!と思うかもしれませんが、長期で働くことを考えるなら極力避けた方が無難です。
例えば、私の勤務先では看護師で腰を痛めたことがあるって方が割といたりします。
ぶっちゃけ、同じ病院で働きながら自分には絶対無理だなこの仕事って思う職種が多いです。
それくらい、放射線技師は働きやすい裏付けなんだろうと実感しますね。
温度変化に弱い装置が多いから、夏場の空調が快適なのも良いところです!
レントゲン撮影って肉体労働じゃないの?
レントゲン撮影は、正直な話肉体労働になりますね。
しかし結論を言うと、勤務先によって大きく変わってくる部分です。
例えば、整形外科のクリニックで働く場合
これは間違いなく忙しいです。
打撲や骨折などで整形外科を受診された方なら分かるかもですが、その時レントゲン写真を撮りませんでしたか?
レントゲン撮影の整形分野は放射線技師の中でも特に肉体労働です。
理由は単純。撮影枚数がめちゃくちゃ多く、テクニックも求められるからです。
それに放射線技師の業務が高確率で発生するのが整形外科。
さらに地方ほど多くのクリニックがレントゲン装置のみ所持しているケースがほとんどなんです。
自分の撮影技量は抜群に上がりますが、精一杯頑張りたい方以外はおすすめしません。
例えば、私の働く中規模病院の場合(整形外科無し)
レントゲンの上位互換であるCTやMRI装置があるため、レントゲン撮影で目まぐるしく現場が忙しくなることはまずありません。
CTやMRIは、患者さんに台に寝てもらってPC操作して検査→終了です。
ですので、働きやすさを重視する場合は整形外科の無い病院をおすすめします。
複数の装置を扱えることも、仕事を楽しめるポイントです!
患者さんと接する時間が少ない
これも放射線技師やってて良かったと実感している部分です。
すごく優しい方もいれば、認知症が進んで手の付けられない方だっています。時には暴力を振るう方も。
そんな患者さんが入院するってなった場合、例えば担当になったスタッフは入院中ずっとその方の相手をする必要があるんです。
控えめに言って、私だったら地獄だ、、、ってなります。
その点、放射線技師はそういったトラブルが限りなく少ないです。
毎日その患者さんに付きっきりなんてことは無いから安心です。
そういった精神的なストレスも限りなく少ないのが放射線技師。
豆腐メンタルの私が問題無く勤められているわけです。
世の中の看護師さんのメンタルを見習いたい...
オンコールや当直で給料アップが見込める
放射線技師の給料を底上げしてくれるスーパー制度。
特にオンコールは自宅にいながら手当が発生するので気楽です。
当直→常に病院に拘束された状態。要請があった時に対応。
オンコール→病院拘束なし!在宅OK!要請があった時に対応。
この差、かなり大きいです。
私の勤務先はオンコール制度を導入していまして、大体月に7〜8回ほどあります。
病院に拘束だったら普通にしんどいですが、自宅ならストレスフリーです。
なんなら、このブログを書いている今もオンコールで自宅にいます。
私の場合、10分以内に到着が前提条件ですが、それに間に合うならそれまで何してても問題無しです。
アニメ観たりゲームをしていても大丈夫。
この制度があるので、放射線技師は割と給料が高いのではと思います。
看護師も当直の手当てが大きいと思うので。
放射線技師の場合、何か異変が無いと要請が来ないのでオンコールが採用されているんです。
つまり、呼ばれる頻度がそんなに高くないです。
私の病院もそうですが、技師の友人数人に聞いたときも同じような感じでしたね。
まあ、しょっちゅう呼ばれていたら必然的に当直体制になってますし。
この辺りも是非、放射線技師として働くメリットですね。
※看護師の場合でも、働き場所によってはオンコール制だったりしますが、放射線技師ほど数は少ないと思います。
自宅にいて好きなことに時間が使えるのは本当にありがたいですね。
もっと簡単に仕事内容を知るには
放射線技師の仕事は、聞きなれない言葉や見慣れない装置が多いため、文章や画像だけで仕事内容を理解するのは正直難しいです。
最近では、「ラジエーションハウス」という放射線技師の仕事を忠実に再現したドラマも放送されているんです。
放送自体は終了しているため、レンタルショップでも見られますが、多少の出費をしなければなりません。
オススメの方法は、FODプレミアムの無料トライアル期間を利用して、ラジエーションハウスを見ることです。
U-NEXTやNetflixをはじめ、さまざまな動画視聴サービスがありますが、ラジエーションハウスを見れるのは現状FODプレミアムのみ。
FODプレミアムは、フジテレビ系列のサービスなので安心して利用できますよ。
【現場目線で見る】放射線技師の仕事内容とは?:まとめ
- 放射線技師になるには指定の専門学校(3年)or指定の大学(4年)卒業の必要あり
- 放射線技師になるには国家試験に合格する必要あり
- 代表的な検査は一般撮影・CT・MRI・透視検査・超音波検査
- 特に超音波検査はスキル次第で独立も可能!→収入UP!
- 他の医療職に比べ、肉体労働が限りなく少ない
- 患者さんと接する時間が少ない
- オンコールで収入アップが見込める
私自身ストレスフリーで働けており、長く続けられる仕事だと実感しています。
ですので、医療従事者の道を考えている方は放射線技師の道も、ぜひ視野に入れてみてくださいね。
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