放射線技師の仕事は辛い?
実際どうなの?
こんなお悩みにお答えします。
放射線技師の仕事の辛さを、現場で実際に働いている私が正直に言うと、
くらいな感覚です。
とはいえ、実際に技師として勤務している人の中には、とにかく仕事が辛いという方もいますし、実際に私の友人にもいました。
つまり、放射線技師の仕事の辛さは、勤務先や働き方に大きく左右されてしまうのです。
この記事では、なぜ同じ放射線技師なのに楽だったり辛かったりする理由について詳しく見ていきます。
- 放射線技師の仕事の何が辛いか知りたい
- 放射線技師の仕事が辛くて困っている
放射線技師特有の、さまざまな辛さがあるのは事実です。
放射線技師の仕事の辛さは勤務先に左右される【結論】
結論から言うと、放射線技師は勤務先によって働き方は大きく左右されるため、仕事が辛いと感じやすいです。
言い換えると、すごく楽な場所もあれば、めちゃくちゃきつい場所もあるということ。
放射線技師が扱う装置は多岐に渡り、さらに勤務先の診療科(内科や外科)によっても担当する業務が全く変わってきます。
放射線技師として働くうえで、勤務先の環境はしっかり確認する必要があります。
放射線技師は本当に働く場所で仕事内容が変わる職種ですね...
放射線技師の仕事が辛いと感じる時
では、具体的にどのような時に放射線技師の仕事は辛いと感じるのでしょう。
実際に私が現場で働いて感じたことや、友人の経験談なども踏まえて解説します。
ルーチンワークに飽きる
多種多様の装置を扱える放射線技師ですが、今の時代の装置はユーザビリティが非常に高く、悪く言えば誰でも同じように扱えてしまいます。
ですので、単純に仕事に飽きが生じやすいのです。
特にCTやMRIなどの大型の装置は、メーカーもかなり注力している部分ですので、本当に使い勝手が良くなっています。
ちょっと撮影ミスが発生しても、自動で修正してくれる機能など、放射線技師の技量差が本当に出にくくなっているんですよね。
装置が便利に進化した分、仕事としてはどうしても単純作業に感じやすくなります。
高い診断能力を求められる
画像を見る頻度の多い放射線技師ですので、医師から直接画像について所見を求められることも多いです。
たとえば私の勤務している病院だと、技師が画像について医師に説明することが割と良くあります。
的確に説明できれば問題ないのですが、なかには到底答えられないような疑問を投げかける医師だっているのです。
結果的に高い診断能力を求められる傾向があり、その期待の高さをプレッシャーと感じ辛くなることもあります。
画像が読めない医師相手だと、自分の発言で治療方針が変わる可能性もあり、プレッシャーが大きいです。
勤務時間が不規則
ほとんどの医療従事者に共通している部分ですが、基本的に勤務は不規則です。
普通の会社員であれば、月〜金まで働いて土日はお休みが一般的ですよね。
放射線技師の場合、土日に安定して休めるパターンはほとんどありません。
※医療機器メーカーや健診センターなどで働く場合を除く
基本的に入院患者のいる病院は365日稼働ですので、放射線技師はシフト体制で勤務する場合が多いです。
クリニックの場合も、土曜日は外来をやっているところも多いです。
また、当直なども行う病院も多いですので、安定した休暇を取ることが難しい背景があります。
結果、放射線技師の仕事が辛いと感じる原因になりやすいです。
できることなら夜に働きたくないですもんね...泣
給料が上がりにくい
一般企業と違って、病院はいきなり業績が上がるなんてことはほとんどありません。
基本給や手当の豊富な勤務先なら良いですが、なかには手取り10〜15万円程度で募集をかけている病院もあったりします。
せっかく国家資格を取ったのに、これではモチベーションも上がりませんよね。
さらに言うと、薄給の病院ほど現場は忙しいことも多いです。
こんなに働いているのに全然給料と見合っていない...
上記のような状況が続くと、放射線技師の仕事が辛いのは明確です。
私の病院でも基本給の伸びは良くないのが本音ですね。
肉体的にきつい
医療従事者のなかでは特に肉体労働が少ないのが放射線技師です。
しかし、レントゲン装置のみを扱うクリニック、特に整形外科のような病院は話が全く変わってきます。
レントゲン撮影は、放射線技師の技量差が出やすい検査ですが、その分肉体労働を必要とします。
整形外科は基本的にレントゲン撮影を第一選択にしている病院も多く、撮影する枚数も非常に膨大です。
結果、常に慌ただしい環境に身を置くことになり、仕事が辛いと感じる原因になります。
放射線技師の仕事が辛いと感じた時の対策
結論を言うと、仕事が辛いと感じた時は転職を考えてみることをおすすめします。
たとえば、営業職のサラリーマンであれば、基本的に会社を変えてもやることはさほど変わりません。
しかし、放射線技師は勤務先を変えるだけで、仕事の環境も大きく変わります。
- 大病院
- 中規模病院
- 小さなクリニック
- 健診センター
- 医療機器メーカー
上記のそれぞれの特徴を簡潔にまとめてみます。
大病院
- 扱える装置が豊富
- 技師の人数も20人を超えるところも
- 重症の患者さんを担当する可能性あり
- 地域の中核を担うので基本的に忙しい
大病院の場合、放射線技師のスキルを全体的に磨きやすいです。
技師の人数も豊富なため、高いスキルを持った先輩も多いでしょう。
スキルを磨きやすい反面、現場は基本的に忙しいので辛さを感じやすい環境だと言えます。
中規模病院
- それなりに扱える装置がある
- 仕事はわりとゆったりしている
- 昇給はそんなに期待できない
大病院ほどの大きさは無いが、それなりに多くの入院患者さんのいる病院です。
私の勤務する中規模病院では、扱える装置もCT・MRIをはじめ透視装置もあり、放射線技師としての基本的なスキルが身に付きます。
また、大病院ほど仕事も忙しくなく、基本的に一日中ずっとバタバタしているようなことも無いです。
放射線技師としてのスキルも磨きたいけど、プライベートの時間もしっかり確保したい方にオススメできます。
小さなクリニック
- CTやMRIは無いところが多い
- 基本はレントゲン撮影がメイン
- 外来メインなので整形外科は忙しい
クリニックは基本的に外来の患者さんから収入を得ています。
内科のような診療科であれば、常にレントゲン撮影をする必要性は薄いので、それなりに時間に余裕ができるでしょう。
しかし、整形外科のクリニックは別。
一度でも整形外科を受診した方なら分かるかもしれませんが、まずはレントゲン写真を撮りませんでしたか?
それくらい、整形外科のクリニックはレントゲン検査を行う頻度が高いです。
したがって、レントゲンをメインに行う放射線技師は常に慌ただしい環境下に置かれる可能性があります。
健診センター
- 相手は健康な人がメイン
- 完全なルーチンワーク
- 数をこなすため業務量は膨大
ちょっと特殊な働き方が健診センターです。
小中高の学生時代、バスの中でレントゲン写真を撮ったことを覚えているでしょうか?
そのレントゲン写真を撮る仕事です。
業務は完全にルーチンワーク、ひたすらレントゲン写真を撮り続けます。
健康な人を相手にするので、検査の難易度も非常に低く、シンプルにラクです。
しかし、単純作業のレベルはトップクラスなので、モチベーションをどこに向けるかが難しい働き方になります。
医療機器メーカー
- 医療従事者ではなく営業マン
- 土日祝が休みの可能性が高い
- 基本的に給料も高い傾向
ちょっと普通の病院勤務とは異なる働き方が、医療機器メーカーです。
簡単に言うと、放射線技師のスキルを生かしてメーカーの医療機器を病院へ売り込む仕事です。
メーカー準拠の休みなので、基本的には土日祝が休みのパターンが多く、プライベートも充実します。
しかし、営業なのでノルマも課せられるので、病院勤務とは別の緊張感もあるのが特徴です。
結局、どんな勤務先を選べば良いのか
結論、あなたの理想や考え方に近い病院を選びましょう。
私の友人に放射線技師を辞めようと思うくらい悩んだ人もいますが、今は転職して楽しく働いています。
以下に、簡潔におすすめの働き方を紹介します。
- とにかくスキルを磨きたい→大病院
- とにかく楽に仕事をしたい→中規模病院
- ラクに単純作業をしたい→健診センター
- 夜に仕事のことを考えたくない→クリニック
- がっつり働き方を変えたい→医療機器メーカー
さらに深掘りすると、とにかく楽に仕事をしたい方は整形外科のある病院は避けた方が無難です。
どんな病院でも、整形外科があると必然的に放射線技師は忙しくなるので。
以前、私の病院にも非常勤で整形外科の医師が勤務されたんですが、とにかく現場が慌ただしかったです。
期間限定だからこそ良かったものの、あの慌ただしさが延々と続くのはきついなと肌で感じた瞬間でした。
放射線技師の仕事は辛い?:まとめ
放射線技師の仕事で辛いと感じている方へ、さまざまな働き方があるということを是非知ってもらいたいです。
私自身、仕事はのんびり進めたいタイプですので、整形外科のあるクリニックではまず仕事を続けることは不可能だったと思います。
今の仕事が本当に辛いと感じている方も、勤務先次第で全然楽しく働ける可能性があります。
ぜひ、辛いから放射線技師の仕事自体を辞めるのではなく、働きやすい方法を探してみてくださいね。