突然ですが、診療放射線技師と聞くと皆さんはどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?
- そもそも何の仕事?
- 根暗なイメージ
- 頭良さそう
放射線技師は、あまり耳にしない職種名で漢字も難しいですので、難易度の高い仕事のようなイメージを持たれる方もいるかもしれません。
この記事では、そんな放射線技師のあるある15選をシーン別に紹介します。
放射線技師のあるある【仕事編】
それでは、放射線技師のあるあるを仕事視点から見ていきましょう。
患者さんに医師と間違われる
患者さんになぜか「先生」と呼ばれることが多いんです。
私も、子供の頃に骨折をした時にレントゲンを撮ってくれた技師のことを勝手に医師だと思っていました。
ただ技師側からすると、「先生」という言葉に慣れていないので、言われると少しムズ痒くなります。
実際に、私が実習先の技師さんを「先生」と呼んでいた時、「その呼び方マジでやめろ!」と怒られた記憶も...泣
被ばくの不安をよく相談される
東日本大震災以降、特に被ばくの心配をされることが増えました。
しかし、実際に検査で浴びる放射線量は非常に少なく、人体に害の無い範囲で検査をしていきます。
例えば、1回の胸のレントゲン検査で浴びる線量は約0.06mSv。
対して、私たちが日常生活で年間自然と浴びている線量は2.4mSvになります。
そう考えると、少し安心できますよね。
パソコンに詳しいと思われがち
大型の装置を扱う仕事がメインだからか、病院ではパソコンのことでやたら頼られます。
確かに他の医療従事者と比べたら、放射線技師はパソコンの扱いに長けているようにも感じます。(私の技師の友人もパソコン強い人が多い印象)
また、私の勤務している病院が田舎にあるからか、パソコンが苦手な人が割と多く、そういった方のお役に立てるのは、仕事をしていて楽しさを実感できますね。
レントゲンの装置で頭をぶつける
一般撮影装置という、レントゲン写真を撮るための装置があるのですが、これがもう本当に頭をぶつけやすいです。
上の画像の天井に配置されている装置を自在に動かして、技師は写真を撮っていきます。
しかも、装置も角ばっていて、頭をぶつけるとめちゃくちゃに痛いんですよね。
私の実体験だと、以前頭をぶつけた際に患者さんから、
「痛そう...大丈夫ですか???」
と、逆に心配されてしまった恥ずかしい過去があります。
息止めの合図に個性が出がち
レントゲン写真を撮る時に、
「息を吸って〜止めてください」
という合図を聞いた経験はありませんか?
この合図なんですが、技師によってかなり個性が出ます(笑)
私の実習先の年輩の技師さんの合図は今も記憶に残っていて、
「はい、そのまま息を吸うて〜吸うて〜吸うて〜」
って感じの合図だったんですよね。
吸うてってナニ!?って当時は気になって仕方がなかったです。
MRI中に眠くなる
放射線技師が携わる検査の中に、MRIという検査があるのですが、とにかく暇な時間が長いんですよね。
検査の時間も30〜50分ほどかかるのに、技師がやることは10分以内に終えてしまうことも。
そうなると、後は患者さんの状態は大丈夫かを見守るだけです。
急変を起こしそうな患者さんなら別ですが、
ちょっと腰が痛くて...
というような患者さんが急変なんてほぼないですよね。
なので、そんな時は本当に暇な時間=うとうとが止まらない時間になりやすいです。
大柄な人を見たら肺の大きさを想像する
あの人肺野でかそう
特に放射線技師ならではのあるあるかもしれません。
「胸写にはじまり胸写に終わる」という言葉もあるくらい、胸のレントゲン写真は撮影頻度が多いです。
なので、体格の大きな人を見ると、
「あの人の肺でかそうだな〜」
って無意識に考えてしまいます。
それもそのはずで、肺のでかい人=撮影難易度が上がるんです。
写真は、決められた枠に肺を収めないといけないので、単純に大きいと肺が全て入りきらない可能性があるからですね。
私も昔、とにかく体格の大きな人が検査に来て、何度も再撮影を強いられて泣きそうになった経験があります。
子供の進路相談をされる
私の場合は、特に看護師さんから子供の進路相談をされることが多いです。
「息子が放射線技師に興味があるみたいで、実際どうなの?」
みたいな感じで。
それくらい、放射線技師って他職種から見てもイメージしづらい職種なんだろうと感じています。
聞かれた時は、よほど高収入を望まなければ働きやすいし全然アリですよ〜!って答えています。
実際、医療従事者の中では肉体労働も少なく、放射線技師は本当に働きやすいと思いますね。
数学が得意そうに見られる
放射線技師と聞くと、なんだか理系のイメージが強くないですか?
放射線→理系っぽいところからかもしれませんが、実際はそんなに理系分野を使う機会は少ないです(学校では理系分野を中心に習いますが)
実際に私は、バリバリの文系ですので、むしろ数学は嫌いまであります(笑)
放射線技師のあるある【日常生活編】
放射線技師の仕事をしていると、意外と日常生活にも影響があったりします。
カメラに詳しいと思われる
レントゲン写真を撮る→カメラも詳しい(?)
こんなイメージかは正直分かりませんが、実際放射線技師は普通の写真も上手に撮れたり、詳しかったりするんでしょうか?
なぜなら、放射線技師が仕事で撮影する写真は、全く別物
例えると、放射線技師の場合は、いかに証明写真のような写真をキレイに撮るかがキモになります。
対して普通のカメラで撮る写真は、撮影者のセンスも大切ですよね。
放射線技師の写真でインスタ映えを狙ったら、多分めちゃくちゃ怒られると思います(笑)
実生活の右と左が迷子になる
実生活で、右と左の意思疎通がとれないことがある
これもあるあるなんですが、病院で取り扱う画像の向きは、患者さんと向かい合った状態を基本とします。
なので、写真に写っている画像は、左右が逆になるんです。
コレが実生活にも影響してしまって、右と左を逆に言ってしまうことがあります。
地味にしんどいです、これ。
高収入だと思われる
放射線技師という名前が馴染みにくい職種なのか、名前の印象が先行して、高給取りなのでは?とよく聞かれます。
私の通っていた専門学校の先生でも、めちゃくちゃ昔は稼げたと仰っていましたね。
現在は、決して高収入とは言えず、良くも悪くも普通の稼ぎです。
良い職に就いている雰囲気が出せる
これも名前のイメージからだと思うのですが、しっかりした職なんだろうなと思われることが多いです。
しっかりとしたと言うとイマイチ分からないですが、おそらく医療職というのもあるかと思います。
実際に、私が今の妻と付き合い始めの頃、妻のご両親と会った際に放射線技師と伝えたら、なぜかすごく安心されました(笑)
レントゲン技師と言わないと大体通じない
私も、放射線技師という職を目指そうってなるまで、そんな名前だったなんて知りませんでした。
なんの仕事してるの?ってきかれて、放射線技師だと言うと、ナニソレ?って顔をされることが本当に多いです。
でも、レントゲン技師、写真を撮る人!って言うと高確率で通じます。
ただ、医療ドラマのラジエーションハウスの影響で、少しずつ放射線技師が認知され始めていることが救いではあります...泣
友人からなぜか尊敬の目で見られる
放射線技師を知らない友人に仕事の話をすると、
なんかよく分からんけどスゴそう!頭良さそう!
と、謎に尊敬されることがあります。
多分、放射線技師の名前の印象からでしょうか?
実際は、本当に頑張って勉強すれば誰でも目指せる資格なんです!
私も、勉強は苦手な文系出身の人間ですが、今こうやって放射線技師として仕事ができています。
放射線技師のあるある15選【6年目の技師がシーン別に紹介】:まとめ
放射線技師という、ちょっと変わった職種ですが、その分あるあるも少し特徴的なものになったのではないでしょうか。
この記事を書いていて思ったことが、やはり診療放射線技師という名前の認知度低っ!ってことを強く思い知らされました(泣)
やっぱり、世間的にも「レントゲン写真を撮る人」の方が圧倒的に伝わりやすいですからね。
また、面白いあるあるがあったら追記していきたいと思います。